2012年6月9日土曜日


アミロイドーシスは,種々の不溶性蛋白の細胞外蓄積を特徴とする多様な疾患群である。これらの蛋白は局所に蓄積してほとんど症状を引き起こさない場合もあるが,全身の複数の臓器に蓄積して,重度の多臓器不全をもたらすこともある。アミロイドーシスは原発性の場合と,種々の感染,炎症,または悪性疾患に続発する場合とがある。まれに,いくつかの遺伝性代謝障害に起因する。診断には罹患組織の生検を行う。治療はアミロイドーシスの種類によって異なる。

病因,病態生理,分類

アミロイド沈着は,免疫グロブリン断片を含む少なくとも18種の異なる蛋白から形成されうる。アミロイド沈着は代謝的には不活性であるが,臓器の構造や機能を物理的に妨げる。全てのアミロイド沈着はコンゴレッド染色陽性で,ヘマトキシリン・エオシン染色でピンク色に染まり,コンゴレッド染色後に偏光下で黄緑色の複屈折がみられる。アミロイド沈着は,線維状で通常はまっすぐな非分岐性の超微細構造を呈する。また,X線回折によって観察されるβプリーツシートを形成する。沈着には,線維状のアミロイド蛋白に加えて血清アミロイドP成分およびグリコサミノグリカンも含まれる。肉眼による観察では,罹患臓器はろう様で半透明に見える。

3種の主要な全身型アミロイドーシスがある:原発性,二次性,および家族性である。また,2種の主要な局所型であるAβ型,AIAPP型(Ⅱ型糖尿病患者の膵臓に生じる),ならびにその他いくつかの病型(例,慢性血液透析に伴うAβ2ミクログロブリン)がある。

2012年6月5日火曜日



受容体タンパク質チロシンキナーゼAxlの活性の阻害に有用である、多環式ヘテロアリール置換トリアゾールおよび該化合物を含有する医薬組成物が開示される。Axl活性に関連する疾患または状態の治療に該化合物を使用する方法も開示される。


本発明は、式(I)

(式中:−Rが:置換もしくは非置換のフェニル;置換もしくは非置換のナフチル;置換もしくは非置換のピリジル;置換もしくは非置換の1−ベンゾチエニル;または置換もしくは非置換の1,3−ベンゾジオキソリルであり;−Rが:置換または非置換の、芳香族基または複素環式芳香族基であり;−Rが水素原子、ハロゲン原子、Alk基、またはOAlk基であり;−Alkが、フッ素原子で1回以上置換または非置換の(C−C)アルキルである。)を有する化合物に関する。本発明は、この調製方法および治療的使用にも関する。

2012年6月3日日曜日


666 名前:名刺は切らしておりまして 投稿日:2009/09/14(月) 02:03:49 ID:iPGcdN4d

米国の2006年版州別デブ(obese)率地図
obese は overweight より強い「でっぷり肥えた」と言う表現で、obese 率最高の 29.5% になったミシシッピ州ではoverweight を含めた太りすぎ率にすると 67.3%

2008-09-20 はどうして日本でメタボ狂騒曲が繰り広げられたのか理解に苦しむ、冷静に世界の中の日本を知るデータについて(答えは厚労省さまの深謀遠慮以外に考えられませんがね)。あとは昨年に続き、食チューネタ繋がりで拾ったものをメモしておきます。

体格で一目瞭然、米国社会に健康「格差」
>国連の統計によると、長寿世界一の国は変わらず日本。米国は38位で、目の敵にしてきたキューバにさえ負けている。
1人当たりの健康管理費用が、世界で最も高くかかっているにもかかわらずだ。

現在ダメリカでは医療保険改革で世論真っ二つの様相ですけれど、「シッコ」はむしろ本国ではあまり受け入れられていないということなのか?「地上の楽園」が隣にあったら困るでしょうに。

>米国では健康にも「格差」が存在する。低所得者層は富裕層に比べ、圧倒的に不健康だ。医療雑誌「The American Journal of Medicine」(6月号)に、米国人の健康状態は18年前より悪化しているという報告があった。例えば、肥満人口は28%から36%に増加した。同報告によれば、健康的な生活の5つの基準(定期的な運動、果物と野菜を多く摂取、標準体重維持、節度あるアルコール摂取、喫煙しない)を満たす米国人の割合は、18年前の15%から8%に減ったとある。また、1日に5種類以上の果物と野菜を摂取する人は、42%から26%に減少している。ここで健康状態を悪化させているのは、もっぱら低所得者層の人々だと思われる。その傾向は経済危機を機にさらに強まっている。

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  ノノlヽ、_!    r――‐┐   /_ノ:::|  /
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    レ' ム-''´lヽ、  _,,./! ゙ヾ!__ヽ!    ヽ´ヽ、ヽ
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        /| _,,.-/´  ;; .,,,-!  ヽ、 ヽ、 | | ! l
       / 斤'"〇 /´    ,;;:''" _,l_   ヽ ヽ/  l | l
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まあ、さんざんぱら書いているので今更驚いたふりしても白々しいですけれど、サプリメントブームの源流ダメリカで野菜・果物摂取の減少が指標としてあげられていることが興味深い。サプリの健康における貢献度は未だ人間において効果があるといえるまでの実証段階にはないということか?

>昨年後半から経済が悪化し、外食を控える傾向が強まったせいか、冷凍食品の売り上げが増えている。業界団体は、このペースで進めば、今後5年間でおよそ25%の売り上げ増が見込まれるとしている。ファストフード業界も順調に成長している。

日本だと理解に苦しむけれど、冷食+ファーストフードの方が安上がり(彼らの食べる量からすると)ということかつ、家庭で料理を作るという文化がそもそもないのか(ハリウッド映画とか見ていてもレンジでプレートち~ん(笑)で終了だもんな)。

>1日の摂取カロリーを低く(1600キロカロリーほどに)抑え、野菜中心の生活を続けることが寿命を長くする、という「カロリーリストリクション」説が静かなブームになりつつある。一種の飢餓状態が続くと、体の老化現象のスピードが遅くなり、結果的に寿命が延びるという説だ。カロリー摂取を抑えれば当然体重が落ちるため、痩せるために始める人も多い。

「カロリーリストリクション」とφ(.. )メモシテオコウ いずれ日本でも取り上げられるでしょうから(クダラナス)。常識的に考えて適度に肉も魚も野菜も果物も食べるのが一番健康に良いに決まっているのに。そもそも野菜中心で飢餓気味では鈍るでしょうが。

>オバマ大統領の医療保険改革の背景には、高齢者と低所得者層に対する公的医療保険の負担が財政を圧迫していることが挙げられる。現実的には医療保険改革は不可能に近いと言われている。しかし米国民の構造的な不健康さを改善するよりは、よほど簡単なことなのかもしれない。(JBPRESS 2009年09月09日 石 紀美子)

先に食生活の改善を目指さないと、医療保険改革など到底実現できないということか。そう考えると日本の厚労省さまの先回り権力ぶりに涙が出てきそうです(国家戦略は厚労省レベルで完結しているじゃない)。

肥満と戦う米国、ソフトドリンクが標的に
>米国の飲料業界と健康促進団体が合意したガイドラインの下で、ソフトドリンクメーカー各社は今学期初めから、学校に売るソフトドリンクの量を減らし、もっと栄養価の高い選択肢を提供することに同意した。飲料業界は、小中学校に通う子供たちにソフトドリンクを販売しないことにも同意している。

決して「ソフト」ドリンクではなかったということ。「スポーツ」ドリンクでも甘味料が多いものの扱いがどうなるのか気になります。

>米国の肥満問題には、裏づけがたくさんある。世界保健機関(WHO)は肥満を世界的な流行と宣言したが、米国はランキングのトップに位置し、大人の3人に2人、子供の5人に1人が太りすぎか肥満だ。米国疾病対策センター(CDC)は、心臓病や脳卒中、がん、糖尿病の遠因とされる肥満を減らすために、甘味を加えた飲料の削減を訴えている。

新型インフルエンザの流行と同じように肥満も流行病扱いなんですねw 米国はここまでくると流行というより文化として定着した国民病としか見えないけれど。

 

>炭酸飲料は今、2方面から攻撃を受けている。炭酸飲料は肥満の増加の一因とされているだけでなく、ブドウ糖果糖液糖(HFCS)――1970年代以降、砂糖に代わる効果的かつ安価な甘味料として米国の飲料に使われるようになったもの――に危険性があるとする研究成果が出ているのだ。実際、複数の研究が、HFCSを組織損傷と糖尿病に関連づけている。専門家は、判断を下すのは時期尚早とし、HFCSも砂糖も過剰摂取すれば同じくらい体に悪いと考えられているものの、一部ソフトドリンクメーカーは万が一にも危険を冒す気がない。娘たちにHFCSを使った食品を食べることを禁じているミシェル・オバマ大統領夫人のような批判派がいるとあっては、なおのことだ。

2012年6月1日金曜日


ベジタリアニズム (vegetarianism) とは、健康、道徳、宗教等の理由から動物性食品を排する主義・思想のことである。幾つかの公式な団体(後述・ベジタリアンの分類参照)では、菜食を中心とした食事を実践する人々の総称がベジタリアンと定義されている。菜食だけ、菜食でも球根などの排除の有無や、卵と乳製品を摂ることの有無などに応じて様々な分類がある。

アメリカ栄養士学会の定義によると『ベジタリアンとは、動物性食品を避け、穀物、豆類、種実類、野菜、果物を中心に摂る人』である。ベジタリアンは摂る食物により名称と定義がなされている(ベジタリアンの分類)。

国によってはベジタリアニズムはポピュラーな選択肢である。インドでは国民の31%がベジタリアンである[1]その他にアジアでは台湾が10%。欧州のイギリスで2000年の調査では、国民の9%がベジタリアンである。同年の調査でカナダでは成人の約4%がベジタリアンである。[要出典] しかし、これらは合衆国の2000年の調査で、成人の約2.5%が肉類や魚類を一切摂らないベジタリアンというが統計があるが、2.5%の内、9.4%をラテン系が占めているという誤統計が考えられる内容も加わっている例などがあり、正確性は不明である [19]。

元々ベジタリアンという言葉は、1847年9月30日の英国ベジタリアン協会[2] の設立の際にラテン語 Vegetus(活気のある、生命力にあふれた)をもとに英語の野菜 (Vegetable) の単語とかけて作られた言葉である[3]。それだけでなく、禁酒も含んだ食生活全般の節制を指した。当初は、この活力ということが強調され倫理的側面を持っていなかった。後にベジタリアン協会は、動物実験や動物を殺傷して生産される絹や革製品に反対するなど、社会全般の改革運動を奨励するようになる [4]。日本では明治時代に菜食主義と訳された。

紀元前のギリシャではオルペウス教の輪廻思想によって、動物と人間は同等である為に菜食を実践した。当時、菜食主義者は古代ギリシャの哲学者で菜食主義者であったピュタゴラスにちなんで、ピュタゴリアンと呼ばれていたが[5]、野菜のベジタブルと語呂の良いベジタリアンがこれに取って代わることになった。

精進料理は倫理的な戒律を守るという意味が元である。

[編集] ベジタリアンの分類

ベジタリアン発祥の地である英国の、世界で最も歴史ある菜食団体であるベジタリアン・ソサエティーや、国際ベジタリアン連合、日本ベジタリアン協会は、ベジタリアンを菜食だけ、または菜食に加えて本人の選択により卵と乳製品を摂る人々をベジタリアンと定義し、動物肉(牛肉・豚肉・鶏肉など)・魚介類を食べる人々はベジタリアンとしていない。

また、マクロビオティックは完全に動物性を排した食品の生産流通[6][7]までが組織化されているように、原則としては動物性食品を食べない。欧米ではじまったベジタリアニズムでは後述するように卵や牛乳を許可する場合がある。一方で、マクロビオティックでは基本的には動物肉だけでなく卵や牛乳を不可としているが陰陽調和の思想によりそれらを許容することがあったり、身土不二の原則により手で捕れる程度の魚介・小魚を許容したり、欧米のベジタリアニズムとは違う思想を持つ[8][9][10]

植物以外の可食物による主なベジタリアンの表
名前 動物肉・魚介類 乳製品 蜂蜜
ラクト・オボ・ベジタリアン ×
ラクト・ベジタリアン × ×
オボ・ベジタリアン × ×
ヴィーガン × × × ×

世界で最も歴史ある菜食団体である英国ベジタリアン・ソサエティーや、国際ベジタリアン連合によると、ベジタリアンは、鳥獣の肉、卵、魚介類及びそれらの副生成物(ラード、ヘット、ゼラチン、肉エキス、鰹節・鰯・エビ等の出汁、魚を殺傷して得た魚卵等を含む)が含まれるものを口にしない人々と定義されている[11][12]

またベジタリアンの中には食物の選択にとどまらず、開発に動物実験を要した薬品や化粧品などの使用を避け、動物を殺傷して得られた製品(皮革製品・シルク・ウール・真珠・珊瑚等)を身につけないといった習慣を選び、動物の搾取を極力避ける者もいる。

下記は、国際ベジタリアン連合や日本ベジタリアン協会が定義するベジタリアンの分類である[12][13]

ラクト・オボ・ベジタリアン (Lacto-ovo-vegetarian) 乳卵菜食
乳製品と卵は食べる。
ラクト・ベジタリアン (Lacto-vegetarian) 乳菜食者

乳製品は食べる。チーズは乳製品であるが、牛を屠畜して胃を取り出して消化液を集めたレンネット(凝乳酵素)を使用して作成されたものは食べない。

オボ・ベジタリアン (Ovo-vegetarian) 卵菜食者
卵は食べる(鳥や魚介類などの違いは問わない)。無精卵に限り摂る人もいる。
ヴィーガン (Vegan) 純粋菜食者 完全菜食主義者
倫理的、環境的な理由で 乳製品、蜂蜜等も含む動物性の食品を一切摂らず、革、ウール製品、そして娯楽等食用以外の動物の使用も排除する哲学、人々。
ダイエタリー・ヴィーガン (Dietary Vegan)
ヴィーガンと同様に、植物性食品の食事をするが、食用以外の動物の利用を必ずしも避けようとしない。日本語の菜食主義者のイメージは、むしろダイエタリー・ヴィーガンに近いと思われる。
ピュア・ベジタリアン (Pure-Vegetarian)
西洋では主にヴィーガンと同義で使われるが、インド社会においては後述するラクト・ベジタリアンかつラクト・オボ・ベジタリアンでない(乳製品は摂るが卵を食べない)人々を言う。
オリエンタル・ベジタリアン (Oriental Vegetarian) 仏教系の菜食主義者
菜食主義であるが、五葷(ごくん。にんにく、にら、らっきょう、ねぎあるいはたまねぎ、あるいは浅葱)を摂らない。食用以外の動物の利用を必ずしも避けようとしない。


またベジタリアンの要素は満たしているものの、国際ベジタリアン連合が紛らわしい用語としているものにフルータリアンがある。

フルータリアン (Fruitarian) 果食主義者、果物常食者
ヴィーガン (Vegan) との違いは、植物を殺さない食品のみを食べること(リンゴの実を収穫してもリンゴの木は死なないが、ニンジンは死んでしまう)。収穫しても植物自体を殺さないという考えに基づいて食物を食べる人々。果物、トマト、ナッツ類等、木に実り植物自体の生命に関わらない部分を食べる。より厳格に熟して落ちた実しか食べない人々もいる。

下記は、ベジタリアン発祥の地であり、世界で最も歴史ある菜食団体である英国ベジタリアン・ソサエティーや、国際ベジタリアン連合、日本ベジタリアン協会がベジタリアンと定義しない人々(動物・肉、鳥、魚・甲殻類などを食べる)のグループである。 [14][15] 国際ベジタリアン連合では、定義を混乱させる用語として[16]、ベジタリアンではない人々をスード・ベジタリアン(Pseudo-vegetarian:擬似ベジタリアン)と定義している[17]。 国際ベジタリアン連合(日本語版)では、紛らわしい用語として説明されている[18]

ベジタリアンに準ずるグループ(スード・ベジタリアン)の主な可食物の表
名前 動物肉 皮・油・血 など
(肉以外の動物食品)
卵・乳製品 魚介類 植物
ノンミートイーター ×
ホワイト・ベジタリアン
セミ・ベジタリアン
ペスクタリアン × ×
マクロビオティック × × × ×
ノンミートイーター (Nonmeat-Eater)
牛・豚・鶏などを食べない非肉食者。卵・乳製品・魚介類は食べる。
ホワイト・ベジタリアン(White-vegetarian)
レッドミート(牛、豚、羊などの獣肉)を避け、ホワイトミート(鳥肉、魚介類)だけを摂る。
セミ・ベジタリアン (Semi-Vegetarian)
世間一般の人より少ない肉を食べる。フレキシタリアンとも呼ばれる。
ペスクタリアン (Pescetarian)、ペスコ・ベジタリアン (Pesco-vegetarian)
フィッシュ・ベジタリアンとも呼ばれ、工業的に作られた食品を避ける点がベジタリアンと違う。野菜や魚は天然のものを食べ、卵や乳製品も近代的畜産でなければ食べる。
マクロビオティック (Macrobiotic)
有機栽培や地産地消などがテーマに含まれており、他とは根本的な発想がやや異なる。詳細はマクロビオティックを参照。


これらのスード・ベジタリアンを指す用語についても、ベジタリアニズムを語る上で無視はできない。


インド料理の多くはベジタリアン(特にラクト・ベジタリアン)用に作られている。また仏教文化から発達した精進料理もベジタリアン料理の一種である。台湾等では素食(「粗食」ではない)と呼ばれる。ちなみに精進料理でニンニク、タマネギなどを使わないのは、俗にそれらが「精をつけ情欲を増大させる」ためと説明されることがあるが、本来の意義とは違う。そうした球根類は植物の「肉体」であり、動物の場合と同様に損なうことが避けられるからである。この考えによれば、植物の枝葉や根は動物の体毛や爪にあたるもの、ということになる。切られてもまた生えてくるので、食べても構わないとされる。加えて完全な菜食を続けると、人によっては刺激が強く、そのような物を受け付けない体質に変化することがあ� ��のも理由に挙げられる。アジアン・ベジタリアン (Asian-vegetarian) と呼ばれる、主に仏教系の影響のあるベジタリアンの場合には、野菜の中でも五葷は一般に食べない[19]

宗教改革以前からあるキリスト教の教派には、金曜日などの特定の曜日・四旬節・待降節にベジタリアン的な料理を作り、断食を守る伝統がある。これを小斎・斎(ものいみ)などと呼ぶ。もっとも厳しい節制においては、カトリックでは肉、卵、乳製品が禁じられており、正教会では更に魚肉、オリーブ油(または植物油全般)も禁じられる。しかし、肉では無く魚介であるという解釈のもとにベネズエラではカピバラ、アイルランドではカオジロガンなど水辺の鳥獣を食べてもよいとする例はあった(例として中世料理を参照)。またカトリックにおいては20世紀後半から、この趣の節制は大幅に緩和された。節制の時期等に関しては、其々の教派の項目及び教会暦を参照のこと。

ベジタリアニズムは以下のような動機によって選択される。

肉食を否定する主張には大きく2種類あり、過剰な肉の摂取を戒める主張と肉食そのものを否定する主張がある。この2つを混同している傾向も見られ、これが議論をより混乱させる要素となっている。健康のためと称しながらも、突き詰めれば別の理由に立脚している場合もある。ベジタリアニズムが単純な理由に拠らない活動であることにも絡んで、その各々の信奉者・実践者によって主張・様式もまちまちである。

[編集] 宗教

インドは不殺生戒(ア・ヒンサー)思想の発祥地であり、遅くとも2千年以上前から菜食を奨励する宗派が存在した。インドの不殺生における間接殺の回避は、ジャイナ教のように、耕す際に虫が死ぬ農業や、火中に虫が飛んで入ることを回避するため火をたいて料理することも拒否することに加え、植物の殺生を避けるため、球根類の野菜を食べることも回避するなど、肉食だけを避けるというものではない。