この商品は、当店で前年比売上２倍を記録している今季絶好調「天明中取りシリーズ」の22BY最終回で、震災前に予約発注していた商品です。

前述したとおり、曙酒造の貯蔵庫は震災で多くのお酒が破損してしまいました。

ところがこのお酒だけは、１本の破損もなく、奇跡的に事無きを得たお酒だとのことです。

香りは控えめで落ち着いた印象。

微量の澱が絡みますが、優しい口当たりとみずみずしさを感じさせる酒質です。

第一印象は線が細めに感じられるシャープなお酒でしたが、常温近くで飲むとシャキッとした酸味と旨味の広がりが感じられ、キレの良さが光る「旨辛純米」のお酒に仕上げられています。

《会津坂下町のみんなで造ったお酒》

このお酒の原料米「瑞穂黄金（みずほこがね）」というお米は、世界で唯一、曙酒造の所在する会津坂下町でしか栽培されていません。

山形県の庄内平野とササニシキの仙台平野という、米の大生産地に挟まれる位置にあるため、福島県はやや影が薄い印象がありますが、会津地方も有数の米どころであり、中でも会津坂下町は大変評価が高い地域です。

その会津坂下町で発見されたお米が「瑞穂黄金（みずほこがね）」で、８月頃に早くも収穫が可能という、たいへん珍しい品種です。

昨年の瑞穂黄金の田んぼには、地元の幼稚園の子供達が一生懸命作ったかかしが、スズメと格闘している様子が紹介されていました。

大人から子供まで、会津坂下の人達が一つになって育てたお米を、天明が地元で一番美味しいと評判の地下水を仕込み水に使い、地元の蔵人で造りあげた、まさに「会津坂下町のみんなで造ったお酒」です。

天明の、福島県会津地方の復興に、１本でも多く売って、１本でも多く仕入れることで貢献できればと思っております。

皆様、どうぞよろしくお願いいたします。